2012年01月28日

「絆」という言葉が大はやり。
先日も岩国市長選挙の告示のテレビ報道で候補者が「市民の絆を、、、云々」と演説していた。

「軽いよなあ」とテレビに向かって舌打ちする自分。
ひねくれ者の感慨かしらと自虐的に振り返ってみたりして。

でもこの言葉を軽く使うのが何か感覚的に許せないのだ。

そもそもこの「絆」という言葉の語源は、
「絆は犬や馬などの動物を繋ぎとめておく綱のことをいい、平安中期の辞書『和名抄』にもその意味で使用例が見られる。絆は離れないよう繋ぎとめる綱の意味から、家族や友人など人と人を離れがたくしている結びつきを言うようになった」(語源由来辞典)とある。

確かに近年、地域コミュニティーの希薄化による「独居老人の孤独死」、家族間の関係希薄化による幼児虐待の問題等々、人間の繋がりがか細く、或いは寸断されたケースを耳にすることは多い。
しかし、いわゆる旧来の「ムラ社会」のように、互いのしがらみや絆が強すぎることの弊害に辟易したからこそ、みんなは逆に現在のようなか細い隣人関係や適度に距離を置いた家族関係を望んだのではなかったか?
まさか昔のような互いを監視しあう「五軒組」や家長制の下での抑圧された「家制度」の如く、一度縛ったら切れないような強い「絆」を本当に望んでいるとは思えない。

人間、離れ過ぎると近づきたがるし、近づき過ぎると離れたがる。論語にある「過ぎたるは、及ばざるがごとし」の適度な距離こそ一番心地良いはず。
「我がままをしない。無理押しをしない。固執・執着しない」関係が理想だと孔子様も云われる。

確かに互いの距離を上手く取るのは難問だ。



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2012年01月21日

これからが本番

昨年末放映されたNHKのドキュメンタリー番組「日野原重明 100歳 いのちのメッセージ」を見ました。
今も現役で、多くの患者さんたちと向き合い、全国の講演会や被災地にも足を運ぶ姿は、正に驚異的です。

以下は『致知』2月号に掲載されている日野原先生の言葉です。
「人生はよいことばかりではありませんが、誰かとの出会いを契機によい方向に変えていくこともできる。
運命は与えられるものではなく、自分から動いてデザインしていくものだというのが私の考え方です。
そうやってあなたの生きる道を選び取り、つくり上げていきなさいというのが、いまの私から伝えたいことですね。
人間という存在や命には必ず終わりがある。
その終わりまでの与えられた時間を、どうすればギリギリまで有効に使えるかということを私はいつも考えています。
とにかく私の命は神様から与えられたものです。
その与えられたものに対して自分自身がどこまでも充実して、感謝して生きていきたいと願い、全力疾走を続けているところです。
人生、これからが本番ですよ。
これから本当の人生が始まる。
あなたの人生もこれから本番が始まる。私は100歳を機に、新たに人生のスタートラインに立つ覚悟を持っています。
先日、サッカーのなでしこジャパンがアメリカにリードされていたものの、後半戦の終盤で追いつき、延長戦でも食らいついた末、PK戦で勝利して遂に世界一になりました。
人生もまた同様に、延長戦の中に本当の学びと実りを持つような、一途一心に歩まんとする姿勢が大切なのだと思いますね」。

人生これからが本番、命尽きるまで、人生に定年無し!中高年よ大志を抱け! 



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2012年01月14日

やってやれないことはない

「やりはじめないとやる気はでません。
たとえば、朝、眠いのにおきなきゃいけない。横になってたらいつまで経っても眠いんです。
身体のスイッチが入ったら、脳は追随する。だから、まず起きる。そうすると目が覚める。
そういうことで、面倒なことが楽になる。けっきょく、身体しかスイッチはない。
『脳の気持ちになって考えれば』。ぼくらは脳に手を突っ込んで、ぐるぐる探りまわしてやる気のボタンを押すわけにはいかないんです」
===池谷裕二(東京大学准教授/神経科学・薬理学研究者)。

じっと座って、いつまでもグズグズしていると脳が自家中毒を起こすかも知れません。
やる気のボタンは脳の中に在るわけではないようです。

「やる気を出すには脳ではなく、先ず身体を動かすこと」と池谷先生。

今年一年は池谷説に素直に従い、「先ず動く。動きながら考える」をモットーにして、自分の目標に一歩でも近づこうと改めて決意いたしました。

そして、もう一つご参考までに彫刻家平櫛田中氏の言葉を紹介させていただきます。
「実践、実践、また実践 挑戦、挑戦、また挑戦 修練、修練、また修練 やってやれないことはない やらずにできるわけがない 今やらずしていつできる やってやってやり通せ」。

なんと勢いのある言葉でしょう。
言葉が踊っているようです。
せっかくこの世に生を享けたのですから、「やってやれないことはない やらずにできるわけがない」と自信を持って、是非元気良く「やってやってやり通せ」を実践して行きたいものですね。
この調子で一年を通せば、必ずや今年の年末は、笑って過ごせるかも知れません。
皆様もご一緒に「やってやってやり通せ」で行きましょう!



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2012年01月07日

年収423万円 借金442万円

昨年末25日の読売新聞の記事。

「2012年度予算案の歳入と歳出の単位を1兆円から10万円に置き換え、ドジョウのノダ家の家計に例えてみた。
借金頼みでやりくりしてきたが、もはや破綻寸前だ。
ノダさんの年収(税収)は423万円。年収を上回る442万円を借金(新規国債発行)しないとやっていけない。
しかし、ここ最近頼りにしていた奥さんのヘソクリ(税外収入)も前年度の半分ほどの37万円に減ってしまった。
高齢になった両親の医療費や介護費用(社会保障費)に263万円も出費するのが一番きつい。
過去のローンの返済(国債費)に219万円もかかるし、田舎への仕送り(地方交付税交付金等)も165万円必要だ。
ノダさんの自由になる小遣いなんか全くない。
ローンは来年度末で7090万円も残っている(国債発行残高)。
年金保険料の支払い(基礎年金の国庫負担)も滞りそうだが、ノダさんは『足りない分は将来、給料上がったら返すから』と言い訳し、何とかツケにしてもらった」。

以上が「ノダ家の家計破綻寸前」という新聞の記事である。

これを見ると両親の医療費、介護費用263万円(社会保障費)と田舎への仕送り165万円(地方交付税交付金等)の小計が428万円で、これだけでほぼノダさんの年収。
残りの家計費はすべて借金(新規国債)で賄っている。

これは破綻寸前というよりも破産状態。
この不景気ではノダさんの給与のベースアップも見込めない。一体どうやって破産状態を解決するのか。

古くは中国の歴史でも、悪政の典型は、人民の血税をしぼり徴税を強化することで収入を賄う治世といわれる。
「入るを量りて出ずるを制す」を忘れたツケ?
「責任者出て来い!」。



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2011年12月31日

2012年展望

新しい一年の幕開け、本年は壬辰(みずのえ、たつ)の年。

「壬」は「孕む」、即ち妊の姿であり、また荷う・事に当たる意を表す。つまり任務の「壬」で、2012年はどの国も前年までの問題が一気に噴き出して、難題が重くのしかかり、政治家や経営者は問題処理の重責を荷わねばならない大変な一年。

一方「辰」という字は、理想に向かって辛抱強く、かつ慎重に、色々な抵抗や妨害と闘いながら歩を進めて行くという意味がある。辰の厂は大きながけにぶつかったことを示す。

厂の次に書いてある二は、上・天・神・理想を表す文字で、振・伸・震とも相通ずる意味から考えると、予想外の崖(難事)に遭遇した人が天に祈り、神に救いを求める姿。
そして壬の年は諸問題を処理する、事に任ずる「壬人」がどんどん出て来るはずだが、実際には「事に任ずる」人ばかりでなく、時局に便乗して、自己の私心・私欲・野心を逞しゅうする、悪人で始末におえない精神の腐った「奸人」の方が多く出てきそうな年になる。
総じて壬辰の本年は、災害のみならず、外交、金融、社会状況など人知で解決できないことが起こり得る、きわめて危険な年。
しかし一方、「辰」という字は理想に向かって辛抱強く、かつ慎重に、色々な抵抗や妨害と戦いながら歩を進めて行くという意味を持ち、貝が歩を進めるようにゆっくりと、紆余曲折しながらも物事が徐々に前進を開始する。

待った無しの日本、巷では国債の大暴落が話題になって来た。
日本の財政破綻を食い止めるには、正に大衆迎合型の政治が大きく変わる以外に無いと考えるが?
(参照:安岡正篤「干支の活学」、村山幸徳「展望と開運」)。



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2011年12月24日

クリスマス・イヴ

今年もまた12月24日のクリスマス・イヴを迎える。
諸外国では、クリスマスは家族で過ごす日とされ、前夜はクリスマス当日の準備を行う程度らしいが、なぜか日本ではクリスマス・イヴは恋人と過ごすイベントという認識が強いそうだ。

本家本元のローマ教皇は、イベントにからめた商業主義はよくないという考え方のようだが、多くの人を消費に向かわせる事で成り立つ今の消費社会にとって、クリスマスをお祭りにして、みんなが楽しめる一日にすることは決して悪くはないと思うが、如何か。
ただし、自分たちの楽しみの一方で、世の中には家族のいない子どもや、災害や事故で最愛の家族を喪った人たちが、イヴの夜を寂しく過ごしているという事実を忘れなければ、という条件付だが。

さてこの時期、いつも思い出すのは、イギリスの小説家ディケンズの「クリスマス・キャロル」という名作である。
スクルージという初老の商人で、冷酷無慈悲、エゴイスト、守銭奴で、人間の心の暖かみや愛情などとは、まったく無縁の日々を送っている人物の話しである。
そのスクルージがクリスマス・イヴに超自然的な体験をし、それがもとで改悛するという物語だが、正にクリスマス前夜にはピッタリの作品である。
この小説を読んだ人は、みんなが「改悛」して善人になるかも知れないと錯覚する程(ただし読了後1時間程度?)。
特に今年は昨年末24日の自分の母親の死と、あの3月11日の大震災の惨事で、「命」についてこれまで以上に真剣に考えさせられた。

人間、必ず死は訪れる。改悛したスクルージのように「まだやり直せる」ことを忘れまい、聖夜にふさわしく感謝の気持ちで。



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2011年12月17日

自助論

「セルフ・ヘルプ(自助論)」という本をご存知ですか。
英国の作家スマイルズが著した本で、日本では明治初年に「西国立志編」という書名で出版され、大ベストセラーになったそうです。

「天は自ら助くる者を助く」という有名な一文で始まり、自助努力の大切さや、自助努力の先には、必ず成功が待っていることを説いた本。
先日、渡部昇一さんがその著書『「修養」のすすめ』の中で絶賛しておられましたので、早速私もアマゾンで購入しました。

例えば、自助論の対極の事例として、日本の社会保障見直しの議論があります。
「年金額を下げたり、医療費負担を上げることは、国民負担増になり、とにかく反対」という声に押され、見直し議論がほとんど進みません。
「国はしてくれて当たり前」、「自分は何もしなくても、国は自分を助けるべきだ」という「社会主義」政策そのままが、今の日本では踏襲されています。

この「社会主義」のベースにあるのが、「国は国民を助けるべきだ」という考え方。

一方、この考え方と対照的な演説があります。1961年1月20日のJ.F.ケネディ大統領の就任演説です。
「祖国があなたに何をしてくれるかを尋ねてはなりません、あなたが祖国のために何をできるか考えて欲しい」、そして「人類の共通の敵」である暴政・貧困・疾病および戦争と戦うために共に参加してくれる「アクティブ・シチズン」である必要を訴えた演説です。

今の日本に必要なのは、この「アクティブ・シチズン」の考え方のように思いますが、悲しいかな今の日本では、間違いなく否定されそうですね。
「坂の上の雲」の時代の、世界に誇れた日本人の気概は、今や遠い昔のこと?



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2011年12月10日

賄賂

世界の汚職や腐敗を監視するNGO「トランスペアレンシー・インターナショナル」(本部ベルリン)が、2011年の「汚職番付」を発表した。
調査では、対象国の公的部門の腐敗を検証し、「清潔度」を指数(最高10)で表す。

その結果、183カ国中「清潔度」の1位はニュージーランドで9.5、
2位はデンマークとフィンランドの9.4、
アフガニスタンとミャンマーが180位、
最下位は北朝鮮とソマリアが1.0で並んだ。
ちなみに日本は8.0で14位、米国は7.1で24位、中国は3.6で75位という状況。

この汚職番付を見ると、日本の民度もまだまだ、と感じる。
かたや自慢げに「武士道の国」とか言っているが、今でもしょっちゅう公務員の収賄事件が報じられている。

「不思議なことに、生涯の収入が保証されており、その総額が億になろうという人が、
これと比べれば、まことにつまらないわずかな金額でその大半を失って獄の人となるのである。
億といえば大変なようだが、月収30万円で30年を働けば億を超える。
その倍以上の人が、100万円そこらですべてを失うような愚をなぜ行うのであろうか」
と山本七平先生もその著「帝王学」で嘆いている。

賄賂や接待を望む人間は、お役所でも民間企業でも、昔も今も存在する。
その心理を詳細に分析した研究を知らないが、やはり「権力や権限」がその収賄の成せるわざであろう。

権力や権限は、大小にかかわらず魔物。

自己の権限をひけらかし、出入りの業者に飲食の接待をさせたり、ゴルフの接待をさせたりして、悦に入る愚かさ。犯罪に至らないまでも、周囲から蔑まれることにも気づかない愚者の姿である。
これ即ち腐敗と云う。



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2011年12月03日

寝た子を起こした

新聞一面に踊った「大阪維新の会圧勝」の見出し。これは一体何を意味するのか。
選挙分析によれば、いわゆる「無党派層」の票を掘り起こしたということらしい。

何が無党派層に共感されたのか。
今の日本を厚く覆っている「閉塞感」というベールの所為?3月の震災以降、このベールはさらに重く、広まっている気がするが、どうだろう。
「とにかく現状を変えたい」、日本中の切ない思いは2009年9月の民主党政権誕生時よりも、もっと深刻なのではないか。
ゆえに既成政党や従来の議員に対する信頼は、おそらく限りなくゼロに近い。

これから一体何が起きるのか?世界中で始まっている「怒れる人びと」の体制破壊行動が、いよいよ日本でも始まるのだろうか?
「NO!」である。

日本では、若者は怒らない。
なぜなら失業しても食べて行けるから。否、食べさせてもらえるから、日本の若者は怒りません。
誰が失業した若者を食べさせるのか?ハローワーク?違います。
彼や彼女たちの両親です。
日本の親たちは、失業している子供の世話をするのは、当然の務めと考えている嫌いがある。
嬉々として子供の世話を焼きたがる。
しかも、それを恥ずかしく思わないのが日本の善良なペアレント。
だから若者のホームレスなど見かけないでしょう。この点は欧米の文化と異なるらしい。
欧米では失業した子供を親が世話するという文化は無いそうだ。

それにしても今回の橋下選挙、まるで6年前の郵政解散の「小泉劇場」の再現に見えた。
「変える」という言葉、上手く嵌まると「寝た子も起きる」魅力的な言葉。
「無責任な輩どもが、寝ていてくれれば良いのに」と平松さんは悔しがった?



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2011年11月26日

ハラスメント社会

現在、世界の資産の90%は男性が所有している。
これが男尊女卑の現実を象徴する数字です。

そして国連の当面の目標は、資産の40%を女性が所有する世界を実現すること。

さて、例えばあなたが車を運転していて、交差点の赤信号で停止した。
あなたの前に高齢の女性が運転する軽四の車が信号待ちで停まっている。
信号が青になった。
しかし前の車は、信号に気づかないのか発進しない。
あなたは、「早く出ろよ!」と言わんばかりに車のクラクションを鳴らして、前の車をせかせる。

この場合、前の車が黒塗りのベンツだったら、運転手がサングラスをかけたコワーイお兄さんだったら、クラクションは鳴らさずに、じっと待っているのではないだろうか。
勿論私なら、じっと待つ。相手が高齢の女性で、弱い相手だから、仮に反撃されても自分が傷つくことはない。

相手が弱そうだから、クラクションが鳴らせるというわけ。
これが「ハラスメント(嫌がらせ、いじめ)」を行う際の人間の心理。
残念ながら、自分より強い相手に対しては「ハラスメント」は成立しない。

そう考えるとパワハラの仕組みがよく分かりますね。
要するに「弱い者いじめ」、立場の弱い者に対するイジメがパワハラの中身。
これに性的な要素が加わるとセクハラに転化してしまいます。

共通項は、相手が不快に思い、相手が自身の尊厳を傷つけられたと感じるような発言・行動です。
そもそも相手が嫌がり、了解していない言動が許されるという社会がまともとは思えないでしょう。

「個人の尊厳」、この言葉こそ、中国やイスラム教国を含めた世界の国々の行く末を占う重要なキーワードになるのは間違いない。



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