2007年05月

2007年05月28日

都市と地方の格差

参院選を前に政府・与党の打ち出した「ふるさと納税」、納税者が住民税の一部を自分の出身地に納めることのできる制度。この議論も元々「都市と地方の格差」問題の一つとして始まった訳で、昨年10月20日の日経新聞「故郷寄付金控除導入を」という福井県知事の寄稿が印象に強い。私もその記事を読んで「寄付金控除」では生ぬるいので、「住民税の3割」を本人が希望すれば出身地へという主張を本欄に書かせて頂いた。しかしよく考えてみたら、今日のように都市と地方の財政格差が拡大しているのは今に始まった訳でなく、その是正策として国から地方への「地方交付金」を始めとした各種補助金で大半の地方財政が運営されていた。しかし特に小泉内閣から国の財政難を理由に交付金を含め地方への各種補助金削減が実施された結果が現在の地方財政の逼迫である。元々地方の税収不足はいわゆる「一極集中」が主な原因であり、このことはこれまでも格差の大前提として国会も政府も認識していた筈で、都市と地方の格差問題は新しい問題ではない。今では誰も発言しなくなったが、平成2年に衆参両院で「国会等(首都機能)の移転に関する決議」がなされ、この決議によって平成4年に「国会等の移転に関する法律」が成立、平成12年には「国会等移転審議会の答申」が行われている。当時は地方分権を進めるには「国会等の移転」が必要不可欠との認識だった。それが今やそんなことはすっかり忘れて地方行財政のリストラ(市町村合併、地方交付金削減)ばかりを手がける国のやり方、「ふるさと納税」だけでは到底問題は解決しない。しかも国会決議のなされた当時より事態は更に深刻。わが山口県の安倍総理には「日本の国土の在り方」を前提に「国会等移転」の国策を具体的に是非進めて欲しい。それが都市と地方の格差問題の根本的解決策と思いますが。

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2007年05月21日

模倣自殺とマスコミ報道

「高3 頭部持ち自首」。16日の新聞一面の見出しです。なんとも惨たらしく、やり切れない事件です。そして例のごとく新聞、テレビが連日報道を続けています。でも、ちょっと考えてみてください。果たしてこんなに詳細にしつこく報道する必要がありますか?マスコミは何のために報道するのでしょう?「あなたのお子さんも突然こんな事件を起こすかも知れないので、世の中の父親・母親は気を付けなさいよ」という警告のためなのでしょうか。どうもそうとも思えません。センセーショナルな事件に野次馬が寄ってたかってとしか見えないのです。ただ視聴率稼ぎのため?こんな詳細な、しつこい報道が社会にどんな影響をもたらすかを報道各社は少しは冷静に分析しているのでしょうか?言論の自由を尊重する欧米でさえマスコミはきちっと「報道により社会に弊害をもたらす場合」の自粛基準を守っていると聞きます。先般のアメリカの大学構内での学生による無差別乱射殺人事件の時も模倣事件抑止のために極力報道を自粛していたようです。以前書かせていただいた人間のステレオタイプの行動心理の一つである「社会的証明の原理」による「模倣自殺」、今回の事件も同じような現象を引き起こす可能性はありませんか?マスコミはもう少し「報道しないことによる社会の利益」も考えて欲しいと思いますし、私たち国民ももっとマスコミに対して批判的なスタンスが必要ではないでしょうか。

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2007年05月14日

東大法卒と官僚

前々回「特殊法人の欠損12兆円、政府穴埋め」という新聞記事への感想を書かせてもらった。この特殊法人の問題には続きがあります。月初めの読売新聞に公務員改革の一つとなる「新人材バンク」構想を批判するスタンスで元内閣官房副長官石原信雄氏の「三流の人材でいいのか」と題したコメントが掲載されていました。要旨は「これまで国家公務員は有能な人材が集まって来たが、公務員改革等で天下りその他公務員の特権が無くなると、一流の人材は民間へ行ってしまい、二流、三流の人材しか公務員にならなくなる恐れがある」とするもの。そして「東大法卒進む公務員離れ」として、新しく国家公務員になる東大法学部出身者が年々減少している状況が数字で示されていた。この記事を読んで非常に嫌悪感がした。即ち、日本の一流で優秀な人材とは「東大法卒」であるという「時代錯誤的思い込み」を大前提にこの読売新聞の記事は構成されていると感じたからである。元官房副長官石原信雄氏も当然「東大法卒」、正に高級官僚の鑑とも言える経歴をお持ちの方。戦後日本は自分たち東大法卒の一流の人材が作り上げたという自負をお持ちなのだろう。しかし「特殊法人12兆円欠損金」だけでなく社保庁などの宿泊施設をはじめとする膨大な金額の無駄遣いを発生させ、結果国民に多くのツケを払わす状況にしてしまったのは誰なのか?国民の負担を前提とした高級官僚の高額収入を維持する仕組みを作ったのは誰なのか? こんな事を言うのは「三流私大卒の三流の人材」のヒガミなのかしら。

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2007年05月07日

鯉幟と背比べ

天気の良い日に、風に吹かれて空を気持ち良さそうに泳ぐ「鯉幟」、見ているだけでなぜかこちらも気持ち良くなる。♪甍(いらか)の波と雲の波 重なる波の中空を 橘(たちばな)香る朝風に 高く泳ぐや 鯉幟 ♪ 実は子どもの頃、自分も鯉幟のおなかの中に入って、一緒に空をふわふわと泳ぎたいと思っていて、いつか片付けてあった鯉幟を引っ張り出し、実際に鯉幟のおなかの中に入って遊んでみたことがある。しかし、畳の上の鯉幟のおなかに入っても面白い訳は無い。空を気持ち良さそうに泳ぐ鯉幟だからこそおなかに入ってみたかったのだが、いまだに私の望みは実現していない。 さて雛祭りと鯉幟、子どもの健やかな成長を願う親の愛情に裏打ちされた旧き良き日本の伝統行事である。飾ってある雛人形と空を泳ぐ鯉幟を見ると純粋に子どもの無事成長を願う親御さんの気持ちに共感する。まさか「将来億万長者になって親に楽をさせてくれ」とは願っていないと思うが。5月5日は「こどもの日」、またの呼び方を「背比べの日」とは言わないが、5月5日の童謡「背比べ」。♪ 柱のきずはおととしの 五月五日の背比べ ちまき食べ食べ兄さんが 測ってくれた背の丈 ♪ 各種調査で日本の子どもたちの価値観の変化が取りざたされ、一部危惧されている面もある。しかし、雛人形と鯉幟に託された親の愛情をしっかり保つことができればそんなに心配は要らないのではないか? 楽観的かな。

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