2007年08月
2007年08月27日
賢者は歴史に学ぶ
アメリカの低所得者向け住宅ローンの焦げ付きに端を発した世界的な金融不安(世界同時株安)はFRBの金利下げで何とか小康状態。一時はいよいよアメリカのバブル崩壊か?といった不安な思いで毎日の株価を注視していた経営者は多かったのではないか。先日世界的に著名なエコノミスト松藤民輔さんの「世界バブル経済 終わりの始まり」(本年6月出版)という本を読んだ。それによると「歴史は常に繰り返す」ということで、1929年のアメリカの大恐慌と1989年の日本のバブル崩壊の検証から大暴落の際の共通の株価動向を指摘している。それは短期間で8%以上の暴騰、暴落を十数回繰り返しながら最後は60%以上大暴落するという「ビッグベア・マーケット」と呼ばれる株価崩落のパターンである。本来アメリカのNYダウの適正値は7,000〜8,000ドルが妥当らしいのだが、現在は約13,000ドルだから70〜80%もの割高感のはずで、これは正にバブル以外の何物でもなく、最近の株価の乱高下は既に崩壊の始まりのサインらしい。「愚者は体験に学び、賢者は歴史に学ぶ」。そして松藤民輔さんのアドバイスは「すべての投資をいったん手仕舞って、来るべき大チャンスに備え、マーケットリサーチと投資の勉強をもう一度おさらいしておくこと」だそうだ。松藤さんは大暴落のタイミングはアメリカのFRB(連邦準備制度理事会)が政策金利を下げるときと断言している。先日の利下げは局面プラスに作用したと思えるのだが?この予測が果たして当たるのか。
2007年08月20日
大臣も秘書次第
盆休みも終わって自民・民主の攻防も第2ラウンド開始間近か。それにしても赤城前農水相のお粗末なこと。本人は勿論、事務所運営の実務を預かる秘書のなんとお粗末なこと。経費の二重計上などという余りに単純で悪質な経理処理。「事務処理ミス」などという次元ではない。世間を有権者を愚弄しているとしか思えない。自殺した松岡元農水相の秘書も同様にお粗末。掛かるはずのない光熱水費を架空計上しているとしか思えないだろう。政治家なら少々の嘘は許されると思っていたのか。お粗末な秘書に大事な政治資金の管理を任せていた本人が一番お粗末には違いない。
さて11日の日経新聞1面に「政治資金、情報公開徹底を」という記事が掲載されていた。大石格さんという編集委員の記事だが、他紙を含めこれまで読んだ関係記事の中で一番実態を理解しており、的確な問題提起がなされていると感じた。そもそも政治というのは何ぞや?「国民の生活を豊かにし、国民を幸福にする」ものではないのか。しかし先日来の閣僚の政治資金にまつわるいい加減さを見ると、「政治とは、政治家が自分の生活を豊かにし、自分の財産を増やすためにお金を得る手段ではないか」と多くの国民が考えたとしても仕方が無いだろう。政治家の活動を実質的に支える秘書が永田町の体質に染まらず、まともな感覚を持っていれば自民党もこんな無様な状況にはならなかったと思うのに残念である。明治維新以後志の高い政治家を輩出して来た我が山口県。秘書のみなさんには初心を忘れる事無く頑張って欲しい。
2007年08月13日
国会等首都機能の地方移転
何度も言います。地方の経済疲弊、財政窮迫、人口減少を解決する唯一の有効策は「国会等首都機能の地方移転」しかありません。政府の「道州制ビジョン懇談会」の江口克彦座長(PHP総合研究所長)の「諸悪の根源は1938年の国家総動員体制以来の日本の中央集権体制。地方で活性化に向けて様々な努力をしてももはや無駄だ」という発言は正に核心を突いていると思います。私の考える首都機能の移転案は、例えば国会を広島県に、霞ヶ関のお役所は福岡県に、また最高裁判所は岩手県に移転するといった案です。極論とは思いますが、道州制と併行して「首都機能の移転」を実施する以外に地方の衰弱死を救う方法は他に見当たりません。しかし今回の参議院選挙では自民も民主も誰一人「首都機能移転」に触れた議員はいませんでした。今の地方の疲弊は一極集中体制が原因であることは国会議員には分かっているはずなのに、誰一人有効な解決策を提示できていません。「財政難の折に国会の移転などとそんな無駄遣いは出来ないよ」という声は当然出るでしょうが、決して無駄とは思いません。移転に伴う地方の経済効果は非常に大きいはずですし、しかも一過性の効果でなく永続した経済効果が産まれます。平成4年に成立の「国会等の移転に関する法律」、そしてそれを受けて平成12年の「国会等移転審議会の答申」。改めて国会で真剣に議論して欲しいと思います。国土の均衡ある発展を目指し、最大多数の最大幸福を実現するために戦後六十余年の国づくりの矛盾を一掃する大改革です
2007年08月06日
07年参院選自民党大敗
ようやく参院選も終わった。大方の予想通り自民党の歴史的大敗。小泉政権の負債もそのまま引き継いだ安倍政権に対し、これまでの国民の不満と批判が一気に向けられた選挙だったと思う。年金問題は国の運営する制度への信頼の失墜、そして事務所費問題は政治家とお金を巡る国民の不信感の増大。それにしてもご当地山口県は自民党の林芳正氏が圧勝したし、比例区でも自民票が多数を占めた。なぜこんな結果になったのだろう。私の予測は大きくハズレてしまった。山口県だけ逆風の吹かない、真空地帯だったのか?いやそうではないと思う。やはり地方経済の疲弊、都市部との格差拡大は山口県民も他県同様その深刻さは痛感していたはず。恐らく自民党候補圧勝の主因は、山口県民の多くの人が、「今の地方の危機的状況を打開してくれるのはどちらの候補者か」という冷静な視点で1票を投じたからだと思う。その結果自民党の林芳正氏の経歴、能力、実績に対し山口県民の期待が集まり、同時に安倍総裁率いる自民党への投票が多数を占めたというべきだろう。民主党は山口県の有権者を少し甘く見たのかも知れない。ただ風だけ吹けばどんな候補者でも勝てるという訳ではないようだ。民主党の敗因は林芳正氏に並ぶ程の人材を候補者として擁立できなかった、という点に尽きる。
しかしこの参院選の結果、政権交代の可能性は高くなった。果たして「最大多数の最大幸福」を実現できるのは自民か民主か、それとも別の選択肢なのか?
しかしこの参院選の結果、政権交代の可能性は高くなった。果たして「最大多数の最大幸福」を実現できるのは自民か民主か、それとも別の選択肢なのか?
松原満和
MATSUBARA MANWA
