2009年10月
2009年10月31日
さぶ
「悪かったよ栄ちゃん、勘弁してくれ、おらだよ、ここをあけてくんな、さぶだよ」。
ある先輩に薦められて読んだ山本周五郎の「さぶ」の最後の一行。
なぜこの小説が胸を打つのか考えてみた。
そうか「情」だ。
互いに物言わずとも分かり合える人間同士の情。
「さぶ」に登場する兄貴分の表具師の英二、そしてさぶ。
誰かの書いた書評に「『人が生きる』ということの困難さ、困難さの逆の幸福、そして友情・我慢など『生きる』上でのすべてのことがこの本に詰まっている」、「負け組にも人生はある。
まっとうに生きていれば、何人たりとも恥じることはないと教えてくれる作品である」等々。
今どき栄二やさぶのような人物が日本にいるのかとも思えるが、でもどこかに居そうな気もする。
そして、まっとうに生きる栄二やさぶの姿が、まぶしく感じる。久方ぶりに濃い余韻の残る小説だった。
1か月を経た今でも時々栄二やさぶの姿が浮かんでくる。
弱い者同士が互いに助けあって人生をまっとうに生きて行く。
この小説、色んな場面で胸を打つシーンが豊富だが、栄二が辛苦の末に漸く表具師として独り立ちしたものの仕事の依頼がさっぱりで、食べるにも困窮する状態の時、馴染みの飲み屋の女中おのぶとの遣り取りも鮮明に記憶に残るシーンだ。
「男が稼いで妻子を養うのは、当たり前じゃないか」と言う栄二に対し、「とんでもない、冗談でしょ、人間が人間を養うなんて、とんでもない思いあがりだわ、栄さんが職人として立ってゆくには、幾人か幾十人かの者が陰で力をかしているからよ、――さぶちゃんはよく云ったでしょ、おれは能なしのぐずだって、けれどもさぶちゃんの仕込んだ糊がなければ、栄さんの仕事だって思うようにはいかないでしょ」と栄二をなだめるおのぶ。
正に人生の教科書的な小説でもある。
K先輩のみならず、私も是非お薦めしたい一冊です。
ある先輩に薦められて読んだ山本周五郎の「さぶ」の最後の一行。
なぜこの小説が胸を打つのか考えてみた。
そうか「情」だ。
互いに物言わずとも分かり合える人間同士の情。
「さぶ」に登場する兄貴分の表具師の英二、そしてさぶ。
誰かの書いた書評に「『人が生きる』ということの困難さ、困難さの逆の幸福、そして友情・我慢など『生きる』上でのすべてのことがこの本に詰まっている」、「負け組にも人生はある。
まっとうに生きていれば、何人たりとも恥じることはないと教えてくれる作品である」等々。
今どき栄二やさぶのような人物が日本にいるのかとも思えるが、でもどこかに居そうな気もする。
そして、まっとうに生きる栄二やさぶの姿が、まぶしく感じる。久方ぶりに濃い余韻の残る小説だった。
1か月を経た今でも時々栄二やさぶの姿が浮かんでくる。
弱い者同士が互いに助けあって人生をまっとうに生きて行く。
この小説、色んな場面で胸を打つシーンが豊富だが、栄二が辛苦の末に漸く表具師として独り立ちしたものの仕事の依頼がさっぱりで、食べるにも困窮する状態の時、馴染みの飲み屋の女中おのぶとの遣り取りも鮮明に記憶に残るシーンだ。
「男が稼いで妻子を養うのは、当たり前じゃないか」と言う栄二に対し、「とんでもない、冗談でしょ、人間が人間を養うなんて、とんでもない思いあがりだわ、栄さんが職人として立ってゆくには、幾人か幾十人かの者が陰で力をかしているからよ、――さぶちゃんはよく云ったでしょ、おれは能なしのぐずだって、けれどもさぶちゃんの仕込んだ糊がなければ、栄さんの仕事だって思うようにはいかないでしょ」と栄二をなだめるおのぶ。
正に人生の教科書的な小説でもある。
K先輩のみならず、私も是非お薦めしたい一冊です。
2009年10月24日
笑顔のあるお店
ここ最近このコメントがどうも悪口ばかりになってしまって、、、。
よっぽど欲求不満なのかと疑われるのも癪なので、今回は気持ちの良かった経験を紹介する。
この8月に「元気食堂」という名前の食堂が、萩市民館内に新たにオープンした。
前の経営者が売上不振で閉店してしまい、新しい経営者が中々見つからず、市民館利用者も困っていた。
しかし、商売する上では立地的にも集客対象が限定され、中々厳しいだろうと予想される。
結局萩市の働きかけで、料理のプロも参加している市民グループが経営を引き受けることになった。
苦戦必至の開店だったと思うが、案に相違して連日賑わっている。
私も一度行ってみようと思いつつ、いつもお昼時は満席のため中々行く機会が無かったが、先日漸く早めの昼食で「元気食堂」を利用できた。
先ずお店に入ると女性従業員が注文の受付をしている。
これが中々笑顔が好い。
まず合格。
そして料理は野菜料理だけのバイキングで8品程度種類がある。
それにご飯と味噌汁。
これで490円、値段のセンスも良い。
これだけではない。
食事をしていると男性従業員(マネージャーっぽい)がテーブルを挨拶しながら、それも笑顔で回っている。
もうこれで文句の付けようがない。
「合格!合格!合格!」。
正に「笑顔は七難隠す」を地で行くスタイル。
勿論豪華な昼食ではないが、この「笑顔のふりかけ」だけでお客さんは、ほぼ満足するのじゃあなかろうか。
これが笑顔の効用だ。
お金を掛けずにお客を気持ち良くさせる自然なサービス。
改めて認識できた。笑顔があれば少々のことは気にならなくなる。
是非これをお隣りの大型店の萩市役所でも率先して欲しい。
おそらく市民とのトラブルもきっと減るはずだ。
よっぽど欲求不満なのかと疑われるのも癪なので、今回は気持ちの良かった経験を紹介する。
この8月に「元気食堂」という名前の食堂が、萩市民館内に新たにオープンした。
前の経営者が売上不振で閉店してしまい、新しい経営者が中々見つからず、市民館利用者も困っていた。
しかし、商売する上では立地的にも集客対象が限定され、中々厳しいだろうと予想される。
結局萩市の働きかけで、料理のプロも参加している市民グループが経営を引き受けることになった。
苦戦必至の開店だったと思うが、案に相違して連日賑わっている。
私も一度行ってみようと思いつつ、いつもお昼時は満席のため中々行く機会が無かったが、先日漸く早めの昼食で「元気食堂」を利用できた。
先ずお店に入ると女性従業員が注文の受付をしている。
これが中々笑顔が好い。
まず合格。
そして料理は野菜料理だけのバイキングで8品程度種類がある。
それにご飯と味噌汁。
これで490円、値段のセンスも良い。
これだけではない。
食事をしていると男性従業員(マネージャーっぽい)がテーブルを挨拶しながら、それも笑顔で回っている。
もうこれで文句の付けようがない。
「合格!合格!合格!」。
正に「笑顔は七難隠す」を地で行くスタイル。
勿論豪華な昼食ではないが、この「笑顔のふりかけ」だけでお客さんは、ほぼ満足するのじゃあなかろうか。
これが笑顔の効用だ。
お金を掛けずにお客を気持ち良くさせる自然なサービス。
改めて認識できた。笑顔があれば少々のことは気にならなくなる。
是非これをお隣りの大型店の萩市役所でも率先して欲しい。
おそらく市民とのトラブルもきっと減るはずだ。
2009年10月17日
市職のマナー
「おい、そんなろくでもない業者と話しなんかするな!」。
ある建設関係の営業マンが萩市役所の担当職員とロビーで話をしているとその担当課長が二人の話している横を通りかかり、発した言葉。
その課長、長年その部署に携わり、上司の部長より権限を持っていると評判の課長。
それにしても平然と「ろくでもない業者」は無いだろう。
その営業マン、県外とは言え有名な大手業者の営業マンであり、誠実な人でもある。
彼の怒りは推して知るべし。
これでまた一人萩市嫌いの日本国民を創ってしまった。
そしてもう一例は、元市議会議員で私も個人的な付き合いのあった大先輩が亡くなられ、その方の「偲ぶ会」を開くことになった。会のお世話人が、一応市長さんにもお知らせだけしようとある女性課長に事前に相談に行った。
実はその先輩は市民オンブズマンの活動もしていて、現市長を告発した団体に名前を連ねてもいたのだが、長年萩市で主に音楽活動を通じ文化事業の推進に尽力した方。
5年前には「萩市教育文化功労賞」も受けられている。
しかし案の定、その女性課長が言うには、「こんな知らせを市長にお見せすると、『どの面(ツラ)下げてこんな知らせを』と市長から言われるかも知れない」。
「お知らせなんて」と暗に門前払い。
「ろくでもない業者、どの面下げて、、、、、」。
これが現役の萩市の課長さんたちの口から出た言葉。
「信じられなあーい」。
でも本当なんですよ。
勿論、職員同士でこんな汚い言葉が出るのはまだ許されます。
しかし県外者とは言え、立派に正業に励んでいる社会人相手。
そして市長をオンブズマンとして攻撃したとは言え、一方では文化活動を通じ萩市に貢献された故人。
この課長さんたち、一体自分を何様と思っているのか。
「親は子の鑑」と言うが、まるで霞が関の官僚にでもなったつもり?
確かに近頃、変に威張った市職を目にする。
ある建設関係の営業マンが萩市役所の担当職員とロビーで話をしているとその担当課長が二人の話している横を通りかかり、発した言葉。
その課長、長年その部署に携わり、上司の部長より権限を持っていると評判の課長。
それにしても平然と「ろくでもない業者」は無いだろう。
その営業マン、県外とは言え有名な大手業者の営業マンであり、誠実な人でもある。
彼の怒りは推して知るべし。
これでまた一人萩市嫌いの日本国民を創ってしまった。
そしてもう一例は、元市議会議員で私も個人的な付き合いのあった大先輩が亡くなられ、その方の「偲ぶ会」を開くことになった。会のお世話人が、一応市長さんにもお知らせだけしようとある女性課長に事前に相談に行った。
実はその先輩は市民オンブズマンの活動もしていて、現市長を告発した団体に名前を連ねてもいたのだが、長年萩市で主に音楽活動を通じ文化事業の推進に尽力した方。
5年前には「萩市教育文化功労賞」も受けられている。
しかし案の定、その女性課長が言うには、「こんな知らせを市長にお見せすると、『どの面(ツラ)下げてこんな知らせを』と市長から言われるかも知れない」。
「お知らせなんて」と暗に門前払い。
「ろくでもない業者、どの面下げて、、、、、」。
これが現役の萩市の課長さんたちの口から出た言葉。
「信じられなあーい」。
でも本当なんですよ。
勿論、職員同士でこんな汚い言葉が出るのはまだ許されます。
しかし県外者とは言え、立派に正業に励んでいる社会人相手。
そして市長をオンブズマンとして攻撃したとは言え、一方では文化活動を通じ萩市に貢献された故人。
この課長さんたち、一体自分を何様と思っているのか。
「親は子の鑑」と言うが、まるで霞が関の官僚にでもなったつもり?
確かに近頃、変に威張った市職を目にする。
2009年10月10日
開かずのドア
先日何年振りかで市民病院に行った。
実はこの病院の玄関は回転式のドアになっている。
都会のホテルで時々見かけるあの洒落た?やつ。
しかし、どうも入りにくい。
昔、縄跳び遊びをやっていた時に、友達二人が向かい合わせになって、縄跳びの紐をタイミング良く回している中に飛び込んで行く、あのスリル感に似た感覚である。
少し怖い感じもする。
私の年齢でこんな感じだから、高齢の患者さんには非常に入り難い、勇気の要るドアだろう。
何とか無事回転ドアをくぐり抜けて、待合のロビーで自分の名前が呼ばれるのを待つ間、玄関を出入りする患者さんの様子を観察すると、お客さんの9割以上が、その回転ドアの隣りにある勝手口のようなドアから出入りしている。
しかもそのドアの傍に女性職員が立って、患者さんの出入りに合わせ一々ドアを開け閉めしている。
なんじゃこりゃあ?
正に手動式ドア。
立派な正面の玄関ドアは、まるで「開かずのドア」になっている。
恐らくこの回転式ドア、室内の空気を外に逃がさず冷暖房効率が良いという理由で市の担当者が採用したものだろう。
勿論、市の執行責任者の市長さんも賛成したに違いない。
ところが実際に使ってみると大変不便だし、危ない。
玄関改修の費用を考えると、女性職員を終日立たせて開け閉めさせた方が安くつくといった理由で、未だに正面玄関が「ほぼ開かずのドア」状態になっているのだろう。
これこそお役所の「ムダ造り」仕事の典型。まさか机上の設計図だけで工事に着手したとは思えないが、なんでこんな事になるのだろう。
怒るというよりも、笑ってしまった。
莫大な税金を使いながら、この一件も恐らく誰一人責任を取ってはいないだろう。
行政の使うお金とは一体誰のモノなのか、やっぱ行政のモノ?
他人からとやかく言われたくない?
実はこの病院の玄関は回転式のドアになっている。
都会のホテルで時々見かけるあの洒落た?やつ。
しかし、どうも入りにくい。
昔、縄跳び遊びをやっていた時に、友達二人が向かい合わせになって、縄跳びの紐をタイミング良く回している中に飛び込んで行く、あのスリル感に似た感覚である。
少し怖い感じもする。
私の年齢でこんな感じだから、高齢の患者さんには非常に入り難い、勇気の要るドアだろう。
何とか無事回転ドアをくぐり抜けて、待合のロビーで自分の名前が呼ばれるのを待つ間、玄関を出入りする患者さんの様子を観察すると、お客さんの9割以上が、その回転ドアの隣りにある勝手口のようなドアから出入りしている。
しかもそのドアの傍に女性職員が立って、患者さんの出入りに合わせ一々ドアを開け閉めしている。
なんじゃこりゃあ?
正に手動式ドア。
立派な正面の玄関ドアは、まるで「開かずのドア」になっている。
恐らくこの回転式ドア、室内の空気を外に逃がさず冷暖房効率が良いという理由で市の担当者が採用したものだろう。
勿論、市の執行責任者の市長さんも賛成したに違いない。
ところが実際に使ってみると大変不便だし、危ない。
玄関改修の費用を考えると、女性職員を終日立たせて開け閉めさせた方が安くつくといった理由で、未だに正面玄関が「ほぼ開かずのドア」状態になっているのだろう。
これこそお役所の「ムダ造り」仕事の典型。まさか机上の設計図だけで工事に着手したとは思えないが、なんでこんな事になるのだろう。
怒るというよりも、笑ってしまった。
莫大な税金を使いながら、この一件も恐らく誰一人責任を取ってはいないだろう。
行政の使うお金とは一体誰のモノなのか、やっぱ行政のモノ?
他人からとやかく言われたくない?
2009年10月03日
非常識の許される職業
日頃あまり怒った様子を見せないKさんが、珍しく怒っていた。
「手にイボ状のものができたので、病院へ行って検査をしてもらった。担当医から『おそらく良性とは思いますが、次回○○日の○○時に来て下さい。結果をお知らせします』と言われ、指定の日時に再度病院に行った。すると受付で『○○先生は今日はお休みです』。
そりゃないだろうと思ったが、『そうですか』と言っておとなしく帰って来た」。
彼が怒るのも当然。
事前に休みが分かっていたら、普通は患者さんに事前に連絡を取るだろうし、当日急な休みでも、速やかに連絡するだろう。
普通そうだろう。「医者が休みだから結果を説明できない」ことが当然と認識している病院の職員。
今どきこんな病院があるのか?と言いたいところだが、この病院は市内でも著名な大病院。
そしてもう一つ非常識な市内の整形外科病院の傲慢な医者の話。
ある患者さんが、傷病手当金を申請するために必要な診断書を書いてもらったところ、「9月18日まで労務不能、9月18日から就労可能、、、、?」といった明らかに間違いの診断書が出され、いったん社会保険事務所からAさんの勤める会社へ書類が返却された。
会社の担当者はすぐに診断書を書いた医者に訂正をお願いしたところ、「いいや、私は絶対訂正しない」と訂正を頑なに拒否。
その医者は患者さんが再度訂正をお願いしても応じず、ほとほと困っているという話。
「地球は私を中心に回っている」式の余りに非常識なお医者さんたち。
「患者さん」という視点は皆無。
その患者さんが言うには、「あの病院はおかしいですよ。不要な薬も一杯出すし。こんな病院があるから国の医療費が毎年増えるんですよ」。
こんな非常識な医者のまかり通る「医は算術」の業界、これが許されるのだから異常。
「手にイボ状のものができたので、病院へ行って検査をしてもらった。担当医から『おそらく良性とは思いますが、次回○○日の○○時に来て下さい。結果をお知らせします』と言われ、指定の日時に再度病院に行った。すると受付で『○○先生は今日はお休みです』。
そりゃないだろうと思ったが、『そうですか』と言っておとなしく帰って来た」。
彼が怒るのも当然。
事前に休みが分かっていたら、普通は患者さんに事前に連絡を取るだろうし、当日急な休みでも、速やかに連絡するだろう。
普通そうだろう。「医者が休みだから結果を説明できない」ことが当然と認識している病院の職員。
今どきこんな病院があるのか?と言いたいところだが、この病院は市内でも著名な大病院。
そしてもう一つ非常識な市内の整形外科病院の傲慢な医者の話。
ある患者さんが、傷病手当金を申請するために必要な診断書を書いてもらったところ、「9月18日まで労務不能、9月18日から就労可能、、、、?」といった明らかに間違いの診断書が出され、いったん社会保険事務所からAさんの勤める会社へ書類が返却された。
会社の担当者はすぐに診断書を書いた医者に訂正をお願いしたところ、「いいや、私は絶対訂正しない」と訂正を頑なに拒否。
その医者は患者さんが再度訂正をお願いしても応じず、ほとほと困っているという話。
「地球は私を中心に回っている」式の余りに非常識なお医者さんたち。
「患者さん」という視点は皆無。
その患者さんが言うには、「あの病院はおかしいですよ。不要な薬も一杯出すし。こんな病院があるから国の医療費が毎年増えるんですよ」。
こんな非常識な医者のまかり通る「医は算術」の業界、これが許されるのだから異常。
松原満和
MATSUBARA MANWA
